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[T1] 不登校・ひきこもり脱出レポート

1年間不登校でひきこもりだった私の息子が わずか15日で笑顔になり 元気に学校...

コメント

[C14]

私は人の顔つきから、かかりやすい病がわかる。

あなたは脳の腫れ物に気をつけた方がいい。

長生きを。

そしていい文章を書き続けて下さい。
  • 2010-06-30 21:39
  • マサル
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レビュー:不登校からの出発

学校カウンセラーである田中登志道さんの「不登校からの出発」を読む。

元はと言えば、ニートになる前に働いていた教育ベンチャーで、
不登校やひきこもりの娘・息子を抱える保護者からの相談があまりにも多く、
仕事の参考になれば、と思い購入した本だった。

不登校児を抱える家族向けに、子供との接し方を説いた本だが、
本書が読者に対して優しく、そして温かいのは、
不登校を、社会からの逃亡/もしくは生に対する無気力さの表れとして捉えず、
むしろそれぞれの子供が、
一般的な両親が想定する進学→就職→結婚・・・といったステレオタイプなライフコースから外れ、
その子なりの「独自の人生」を歩み始めるための「前段階」としてポジティブに捉えている点にある。


著者は「ひきこもり」という言葉自体をも、一般的なイメージ通りに語らず、
カウンセラーとして多くの不登校児と格闘したナマの経験の上に、鮮やかに再定義している。


彼らの様子は「閉じこもり」または「たてこもり」と表現したほうがよいでしょう。
「ひきこもり」には意志が脱落しているイメージがありますが、「閉じこもり」には濃密な精神的活動がありますし、「たてこもり」には非常に強い意志が働いているからです。


彼は「ひきこもり」を、禅宗の修行になぞらえて捉える。


禅宗においては、修行を極めた禅者があえて自らを韜晦して世間から身を隠し、禅の境地をさらに深めようとする営みの事を「聖胎長養」といいます。
これはまさに「ひきこもり」を手段とした、自己をレベルアップするための努力です。
ひきこもらなければ、世の中から自分を遮断しなければできない修養もあるのです。


ひきこもりの子供たちが、自分がどう生きるかを追究し、彼自身のオリジナルな文化を作ろうと悪戦苦闘する様は、
偉大なる精神史上の功績を残した禅僧たちに引けを取らない、と彼は述べる。

いうなれば、社会とアンプラグドでいられる「ひきこもり」の期間は、
自ら成長することを止めた宙ぶらりんの状態では決してない。

むしろ、豊かな精神的葛藤の中、独り試行錯誤しながらアイデンティティを醸成し、次なる道を産み出すための修行の時間なのだ。


私自身、中学三年生の時に精神的に衰弱し、半年間ほとんど学校に行かない時期があった。

自分が立派な不登校児であると自覚してからは、まるでこの世の終わりのような気持ちで日々、過ごしていた。
知る限り、同じ学校で不登校の子供はひとりもいなかった。
自分の人生は中学までで途切れるのだ、とばかり思いながら生きていた。

大人になってから、「実は自分も不登校だった」という人間にたくさん出会い、
実は自分と同じ仲間がたくさんいたのだ、という事に初めて気付いた。

全国に不登校児は年間十二万九千人もいるのだから、前後の年代だけで考えても、実は部活ひとつ作れるくらい、不登校の経験者は多いのだ、という事に気付いたのは、不登校を卒業してからだいぶ後のことだった。

自分が「この世の終わりだ」と思っていた“世界”は、気泡のように小さく淡く、
各教室のかたすみでひっそりと生まれては、傷ついた子供を内包し、
世界の中には自分しかいない、という思いこみの内側で、きらきら震える感受性を培養する彼らを守っている。

そんなシャボン玉みたいに小さな世界が、日本中の学校の、教室というこれまた小さな世界の中に、いくつも漂ってるのだ。
自分以外に仲間はいないと思いこみながら。

今、その時の気持ちを思い出そうとしても、全く思い出せない。
けれど、本書を読み、作者の不登校児に向ける温かい視線を感じるにつけ、
実は自分が世界だと思っていた小さな泡沫の外側には、同じように温かいまなざしでその世界を支えてくれていた多数の大人がいた事に気付いたのだった。

保護者だけでなく、元ひきこもりや不登校だった本人たちにも読んでもらいたい本。











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About me

小野美由紀

Author:小野美由紀
こちらにブログ移行しました→http://onomiyuki.com/

慶應大学仏文学科2010卒。
学生時代は「深夜特急」に憧れ世界一周22カ国等海外でフラフラ。一番の思い出はスペイン巡礼。
NPOカタリバ学生職員、道塾を経、現在はフリーライター。
「まれびとハウス」でのんびり料理する日々。
WEBサイトのライティングや仏語翻訳も請負います。
いつか巡礼について読み物を書きたいと思っています。

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